歯医者で働く、子どもを持つママ達のブログ

2022.08.29お子さんに合った歯みがき粉の選び方

お子さんに歯が生え始めてきたら、歯磨きをママさんパパさんと一緒にし始める時期ですよね。
そんな時期に不可欠なものが「歯みがき粉」です。
歯みがき粉は、うまく使えばお子さんにとって歯磨きの習慣づけや虫歯予防にも繋がります。
ですが、いつも私たちが使っているものと同じものを使えばいい!というわけでは、勿論ありません。

今回は、成長別におすすめのお子さんの歯みがき粉についてご紹介していきます。
虫歯予防にピッタリのフッ素配合タイプや、うがいをしなくても綺麗になるものもあります。ぜひこれを参考に、ピッタリの商品を見つけてくださいね。

① 生え始めの頃(1才前後)のお子さんの歯・歯茎にやさしい!「歯磨きシート」タイプ

ママさん達ならもう知っているかもしれませんが、1歳前後のまだ歯茎が柔らかい頃のお子さんには、ママさんの指で歯茎マッサージをしてあげたりしますよね。
そのスキンシップを応用した、「シートタイプ」なる歯ブラシ(厳密には「ブラシ」ではないですが)があるのです。
1歳前後の、まだお口の中で起きていることが認識できにくいお子さんは、特に歯ブラシを嫌がる傾向があります。だから最初はやさしく、ママさんの指越しという安心感と共に歯を磨くことへの恐怖心をなくしてあげてください。
シートタイプはうがい不要の商品もありますので、お子さんが歯磨き途中に寝てしまった時でも安心です!

②歯磨きに慣れてきた頃(1〜3才)のお子さんにおすすめ!「ジェル」タイプ

歯磨きに慣れてきたら、ササっとすばやくお口全体を綺麗にできる「ジェル」タイプの歯磨き粉を試してみましょう。

1〜3才のお子さんにとっては、お風呂を嫌がったりする子もいるのと同様に、歯磨きを「めんどくさいから」としたがらない・適当にやるお子さんも出てくるお年頃です。
ジェルタイプの歯磨き粉を使えば、透明で泡立ちも少なく、ママさんパパさんがする仕上げ磨きもスムーズにすることができて、歯磨きへの負のイメージを払拭することも。
また、泡立ちが少ないのでお口に残りにくく、まだうがいが苦手なお子さんも安心!
軽くお水でお口をゆすぐ等、ママさんがお口を拭き取ってあげるだけで不快感がなくなります。
歯みがき粉特有の辛さ・刺激が少なめな商品も多く、歯磨き嫌いを克服することもできるでしょう。

② うがいまで上手にできてくる頃(3才以上)のお子さんにピッタリ!「ペースト」タイプ

仕上げをしなくても、だいぶお子さん自身で歯の手入れができてくるようになったら、私たちが使っているものより少し刺激が弱めなペーストタイプがおすすめ!

「大人たちと似たような歯みがき粉を使っている」という背伸びもできるし、フッ素効果でこれまでよりずっと歯の健康を守ることができます。
泡立ちはありますが、しっかりうがいができるまで成長したお子さんなら大丈夫!
しかし、何回もうがいをしたらせっかくの歯みがき粉の効果が薄まってしまうので、何回もうがいをしているお子さんがいれば、「1〜2回でいいんだよ」と教えてあげてくださいね。

成長別に見たお子さんのおすすめ歯みがき粉はいかがでしたか?
また、お子さんの好みに合わせて、イチゴ味やブドウ味、ミントに挑戦してみる等、色々試してみてみるのもおすすめです。

お子さんの歯について不安な事がございましたら、ぜひ、いちば歯科医院へお越しください。

2022.07.13フッ素塗布について

こんにちは!今回は定期検診の中のフッ素について、深く掘り下げていきたいと思います。

 

お子さんがぐんぐん成長し、乳歯が少し生え始めてくる頃に気になるのは「むし歯予防」、歯みがきを嫌がったりしていて心配・・・という方も多いと思います。

しかし安心してください。むし歯は予防ができる病気です!

 

もちろん、毎日の歯みがきは大切です。ですが、ただ単純に歯みがきをしていればむし歯を予防できる、というわけにはいかないのです。

そこで、定期的な歯医者でのチェックや、歯を強化して永久歯も元気に生え揃うためのケアなどが、子どもの乳歯には必要不可欠になっていくのです!

 

先述の通り、定期的な歯医者でのチェック…いわゆる「定期検診」は、大人と同じように、お子さんにも必要なものなのです。

◆定期検診の定番「フッ素塗布」、本当に安全?

お母さんたちも、自分が子どものときは歯医者さんで色んな味をつけてあるフッ素という薬品を歯に塗布してもらった記憶はありませんか?

 

結論から言うとフッ素は安全です。しかも定期的にフッ素塗布を乳幼児へ行なった場合、実施を全くしていない乳幼児に比べむし歯の大半が半滅したというデータもあるのです!

 

ですが、実際に自分のお子さんに受けさせるとなると、わからないことだらけですよね。

では、簡単にフッ素の効果を3つ紹介していきます。

 

  • 再石灰化の促進

フッ素は、むし歯菌から歯を守る役割である再石灰化の効果を持っています。なんと、むし歯を予防するだけではなく、初期のむし歯までならこの再石灰化で治すこともできるのです。

 

  • 歯の質を強化

お子さんの乳歯は、私たち大人の永久歯よりずっと歯の抗菌「ハイドロキシアパタイト」が弱くやわらかい状態です。

しかしフッ素を塗布することで、その「ハイドロキシアパタイト」はなんと、より強い抗菌「フルオロアパタイト」に変化するのです。

つまり、「抵抗力が強く、むし歯に負けない歯」になります!

 

③むし歯菌の活動を抑える

むし歯はむし歯菌が生み出す酸が原因です。しかしフッ素はその菌を生み出すことも抑えることができるのです!

むし歯菌には、食べたものを分解する為に酵素が必要です。フッ素は、この酵素の働きを弱め、むし歯菌の活動を抑えます。

結果、口の中で酸が作られづらくなり、むし歯予防につながります!

 

いかがでしたか?子どものからだの健康だけを気にするのではなく、歯も忘れずにケアしてあげてください。できるだけ毎日一緒に歯磨きの仕上げをしてあげて、歯への関心を高めていきましょう!

2022.06.17マタニティママと歯医者

皆さん、こんにちは!いちば歯科医院です!

妊娠中はお口のトラブルになりやすいってご存知でしょうか?

原因としては

・つわり、体調不良により歯みがきがしづらくなる

・女性ホルモンの増加によりお口の環境が変化

等により、むし歯や歯肉炎などになりやすい状態です。

今回は妊娠中に気になる、オーラルケアの仕方や、お口のトラブルを防ぐ為の方法をご紹介させて頂きます!

 

噂として聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、「歯のカルシウムを赤ちゃんに栄養がいってしまうから、妊娠中は歯が悪くなる」や、「子どもを出産すると歯が1本抜けてしまう」等の噂がありますが、真実ではないのでご安心ください。しかし、妊娠により、身体はもちろん、口腔環境も変化し、虫歯や歯周病などにかかりやすくなることは事実なので注意しましょう!

 

妊娠中は女性ホルモンが増加に伴い、歯茎の腫れや出血がおこります。また、唾液の量や質が変化し、より口の中がネバネバしやすい状態になります。唾液の働きが低下する為、口の中の細菌が増えやすくなり、虫歯になりやすい酸性の状態になる為、注意が必要です。

 

更に

・つわりが気持ち悪くてしっかり歯磨きできない

・吐きやすくなり口の中が酸性になりやすくなる

・食生活が変化し、不規則になることで、口の中が酸性になる時間が長くなる

というのも原因になり、虫歯になりやすくなります。

 

また、女性ホルモンのエストロゲンを餌にする歯周病菌による歯周病は、歯周病菌が血管に入り胎盤や子宮に感染して、子宮を収縮させて陣痛を起こすプロスタグランジンを産生することにより、お腹の赤ちゃんに悪影響が出でます。

・低体重児や早産の確率が7倍

・流産のリスクも上がる。

ということもあります。

 

「妊婦さんが歯医者に行くタイミングは?」

 

妊娠後期はおなかが大きくなり、仰向けでの治療が難しくなります。そのため、つわりがおさまり体調がよくなる安定期(妊娠5カ月)になったら早めに受診してください。

ただし、妊娠後は治療に使える、麻酔や腫れ止めなどの種類が限られてしまいますので、妊娠前から定期健診をなるべくするようにしてください!

 

「赤ちゃんに虫歯が出来ないようにするには?」

赤ちゃんは生まれたばかりだと、口腔内に虫歯菌がいない状態です。では、どこから虫歯菌はやってくるのでしょうか?

原因はお母さんや周りの人のお口からやってきます。このことを母子感染と言います。

母子感染は、大人が口移しで食べ物を食べさせたり、同じスプーンや箸を使ったりすることで感染します。

虫歯菌が多い大人からの感染がよく見られます。

歯が生えていない時期に虫歯菌が赤ちゃんの口に入っても、感染はしません。

歯が生えてくる1歳半から2歳半頃が感染しやすいと言われています。

 

赤ちゃんが虫歯菌に感染する時期が早いと、口の中の虫歯菌の割合が上がってしまい、将来、虫歯になりやすくなります。

少しでも、虫歯菌に感染をしないように心がけるだけでも将来の虫歯になりやすくなる確率は下がるので、家族など、周りの人の口の中を清潔に保つことがとても重要です。

 

将来の赤ちゃんのためにも、口の中を綺麗に保つようにしましょう!

2022.05.25歯と栄養について

こんにちは!今回は歯と栄養についてのお話をしたいと思います。

丈夫で健康な歯を作るために栄養管理は欠かせません!
「丈夫な歯を作るためにはカルシウムを摂れば良い」と考えがちですが、実はそれだけではないのです。


お腹の中にいる頃から歯の芽が出来始めています。妊娠前からお母さんは
・カルシウム
・鉄
・ミネラル
・ビタミンA
・葉酸
など赤ちゃんの将来の歯のために必要な栄養素をしっかり蓄えておくことはとても大切になります。



・カルシウム  
歯の原料
▶︎牛乳、乳製品、大豆、大豆製品、小魚、など

・マグネシウム  
カルシウムの吸収を助ける
▶︎魚介類、海藻類、納豆、など

・ビタミンA  
歯の表面のエナメル質の成形
▶︎レバー、卵、うなぎ、緑黄色野菜など

・ビタミンC  
歯の象牙質の強化
▶︎ブロッコリー、ピーマン、じゃがいもなど

永久歯は、乳歯の下で乳幼児期に少しずつ出来始めます。その為、この時期にカルシウムが不足は永久歯を弱くする原因なので注意が必要です。

ただカルシウムを摂取するだけでなく、バランスのとれた食事の中でカルシウムを摂ることがとても大切です。

ミネラルとのバランスがカルシウムの吸収率にとても影響するので、リンを多く含む食品と加工品などを同時に摂取すると吸収が阻害されてしまいます。

体内でカルシウムの吸収率を高める為にはビタミンDが有効となり、ビタミンDはカルシウムの吸収を助けるだけでなく、骨の形成や成長を促進させる働きがあります。

ビタミンDは魚類やキノコ類に多く含まれ、これらの食品は生まれてから永久歯が生え揃う12〜15歳くらいまでで特に大切になるので日々の食事からしっかり摂取していきましょう。

そして、生えたばかりの永久歯はとても弱く虫歯になりやすいため食事の内容だけではなく食事の取り方にも注意が必要です。
・だらだら食べをしない!
・よく噛んで食べる!
・食べた後は必ず歯を磨く!
これらを子供の頃から習慣付けていく事はとても大切なのです。

また、虫歯菌を保有している大人が使ったお箸やスプーン、食器などをお子さんと一緒に使う事で唾液を介して虫歯菌が感染してしまいます。食事の際には、別々のものを用意して感染を防ぎ、口移しで食べ物を与えるのもやめましょう。虫歯菌をお子さんにうつさないようにする事も大切なので是非覚えていてくださいね。


子供の頃から虫歯にならないための正しい習慣を身につけて、健康な歯を目指しましょう。

Smiling children signing OK

2022.04.26お子さんの定期検診について

こんにちは! 衛生士のながたです。

子供の歯の定期検診。どれくらいの間隔で行くのが良いのか悩ましいところですよね。
そもそも子供は定期検診必要なの?といろんな疑問が思い浮かんで来るかと思います。
今回はお子さんの歯の定期検診についてお話していこうと思います。

虫歯予防は、お家でのケアだけでは不十分なんです。
なので歯医者での定期検診が大切になってくると言えます。これは大人にもお子さんにも通じることです。
定期検診に通っていらっしゃる方こそ、お口の健康を保つことができるのです。
このようなことから、子供の頃から歯の定期検診には行っておいた方が良いと言えます。
さて、実際のところお子さんの定期検診はどのくらいの間隔で行くのがいいのでしょう?

大人の場合、定期検診には大体半年に1回の頻度で行くのが目安ですがお子さんの場合は、大体3ヶ月に1回の頻度が理想的だと言われています!
なぜこのようにお子さんの方が大人より、短い間隔で通うことが良いとされているのでしょうか?

理由として子供の歯は虫歯になりやすいということが挙げられます。乳歯は永久歯に比べて歯が薄く、質も弱いので虫歯が出来やすいのです。また永久歯に生え変わっても生え変わったばかりではまだ歯の質がしっかりとしていないため、虫歯になりやすくなってしまいます。
その為、短い間隔で定期的に通い、みてもらうことが大切だと言えるのです。
定期検診でブラッシング指導をしてもらうことで日々の歯磨きでの磨き残しが減りますし、定期的なフッ素塗布で虫歯予防をしてもらえます。
また先ほどお話したように、お子さんの歯は乳歯から永久歯へ生え変わりますよね。
生え変わりの段階で異常が見つかれば早めの対処が必要となるので、歯の生え変わりはこまめなチェックが必要になってきます。



まとめ

・子供の頃から歯の定期検診には通っておいた方が良い

・お子さんの定期検診は3ヶ月に1回の間隔で通うことが勧められている

・子供の歯は虫歯になりやすいため大人よりも短い間隔で通うことが勧められている

・虫歯予防や生え変わりをこまめにチェックしてもらうためにも定期検診には行っておいた方が良い

今回はお子さんの定期検診についてお話していきました。
子供だからまだ定期検診に行かなくてもいいのではないのです。むしろ子供だからこそ定期検診に行くことが大切だと言えるでしょう。
子供の頃から定期検診に通い、しっかり虫歯予防をしましょう。