「歯科におけるボツリヌス療法セミナー」受講してきました
2022年04月06日
大阪市鶴見区 医)いちば歯科医院
理事長・院長 市場亮志
https://www.icb-6480.com/staff/
こんにちは、院長の市場亮志です。
めちゃくちゃ久しぶりのブログになりました。
ブログを読んでいただきいつもありがとうございます。
タイトルにもありますように先日「歯科におけるボツリヌス療法セミナー」に参加してきました。
当院では2年ほど前より、歯ぎしり治療の一環として咬筋ボツリヌス治療を導入しており、多くの患者さんに効果を実感していただいております。
咬筋ボツリヌス治療について簡単に説明しますと、
食いしばりや歯ぎしりの際に力が入る「咬筋」という筋肉の中にボツリヌス菌から採取、精製したタンパク質を注射することで咬筋のパワーを弱め、食いしばり、歯ぎしりを軽減させるという治療です。
ちなみに咬筋とはほっぺたに手のひらをあててぐっと噛むと膨らむ筋肉です。
歯ぎしりが軽減するか、或いは全くなくなるという方もおられます。
歯ぎしりや食いしばりが軽減されることによって、それに付随する肩こりや頭痛も解消され、歯の破折や被せ物の脱落なども予防できるという効果があります。
さて、セミナーの内容ですが、
ボツリヌス療法の歯科における適応や、薬剤や手技などに関する最新情報ついて勉強してきました。
まず歯科での適応ですが、以下のものになります
▶︎歯ぎしり・顎関節症・咬筋肥大
▶︎ガミースマイル
▶︎オトガイ部の梅干しシワ
歯ぎしりについては最初に触れました。
ガミースマイルとは、笑った時に上顎の歯茎が大きく見える状態のことを指します。
テニスの錦織選手、元巨人の上原投手などをイメージしてもらったらわかりやすいかもしれません。
上唇を上に引っ張り上げる力が強いと、歯茎が見えすぎてしまいガミースマイルになってしまうんですが、その筋肉の力を弱めることで歯茎の露出を下げるという効果があります。
当院での導入はこれからですので、症例写真はありませんが、セミナーでは実際ガミースマイルが治った症例をいくつもみせていただきました。
ガミースマイルが気になる方にはこれから対応可能になりますので、ご相談ください。
※元々の歯が短く、唇を動かす筋肉の問題ではない方は効果がありませんので、その際は歯冠長増大術という手術を行います。この手術は当院でも対応しております。
最後に、
オトガイ部の梅干しジワとは ↓この状態のことです
下顎の先端部分をオトガイ部と呼びますが、口を閉じるとこの部分の筋肉が緊張して梅干しのようなシワが現れることがあります。
オトガイ筋という筋肉が関わっていますが、この筋肉は下唇を上に上げる働きがあります。
歯並びに問題があったり、もともと口が閉じづらい人(口呼吸や開咬など)が口を閉じようとすると、普段緩んでいるオトガイ筋に過緊張がおこりシワができるのです。
普段口が閉じている人でも、下唇をあげようと力を入れるとシワがでることがあります。
このようなシワは老けて見える上に目立ちますので、気にしておられる方も多いようですが、ボツリヌス療法で改善することができます。
以上の3つが歯科での適応になりますので、気になる方は是非ご相談ください。
セミナーでは出席している先生方と相互実習を行い、実際私も咬筋に打ってもらいました。
1週間くらいで、噛み締めた時の咬筋の張りが減った実感があります。
セミナー会場
長文にお付き合いくださりありがとうございました。
大阪市鶴見区 医)いちば歯科医院
理事長・院長 市場亮志