歯周外科
細菌感染によってダメージを受けた歯周組織(歯を支える骨や歯肉)を健康な状態に回復させるために行う手術です。
自分の歯を残し、寿命を延ばすために行いますので、歯を失いたくないという希望をお持ちの方にはお薦めです。
ここでは一般的にどういう状態の時にどの手術を行うか簡単に説明します。
(症状が複雑な場合は、歯を部分的に動かしてから手術を行ったり、複数の手術を組み合わせたりする必要があります)
歯肉弁根尖側移動術(apically positioned flap)
目的
歯肉の幅を変えることなく歯周ポケットを除去する手術
適応
歯周ポケットが深い 主に5㎜以上の時
料金:120,000円
虫歯が歯茎より深い位置まで進んだ時
料金:60,000円
かぶせ物の高さを確保したい時
料金:100,000円
- 長所
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- 歯周ポケットがなくなり健康な歯肉になる
- 角化歯肉の幅を保存できる
- 被せ物が長期安定する歯周環境になる
- 短所
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- 手術後はある程度の痛み、腫れを伴う
- 歯肉の治癒に2〜3週間かかる
- 被せ物が入るまで3〜4ヶ月かかる
- 費用
- 本数に応じて 6〜12万(税別)
遊離歯肉移植術(free gingival graft)
目的
歯の周りに歯肉を造る手術
適応
歯の周りに歯肉がない、あるいはほとんどない時
料金:120,000円
- 長所
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- 歯周ポケットがなくなり健康な歯肉になる
- 角化歯肉の幅を増やすことができる
- 被せ物が長期安定する歯周環境になる
- 短所
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- 手術後はある程度の痛み、腫れを伴う
- 歯肉を採取する部分(上顎口蓋側)と移植する部分の2箇所に傷ができる
- 歯肉の治癒に2〜3週間かかる
- 費用
- 本数に応じて 10〜15万(税別)
結合組織移植術(connective tissue graft)
目的
歯肉の厚みを増大させる手術
適応
歯肉が下がり、歯根の一部が露出した時
料金:120,000円
- 長所
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- 歯根露出にともなう症状(知覚過敏、見た目の悪さ等)の改善
- 歯肉の厚みが増すため、退縮しにくい歯肉になる
- 短所
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- 手術後はある程度の痛み、腫れを伴う
- 結合組織を採取する部分(上顎口蓋側)と移植する部分の2箇所に傷ができる
- 歯肉の治癒に3〜4週間かかる
- 費用
- 本数に応じて 12〜15万(税別)
再生療法(regenerative therapy)
目的
歯の周りの骨を再生させる手術
適応
垂直性の骨欠損
- 長所
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- 支持骨の再生により歯の寿命が延びる
- 歯周ポケットがなくなる
- 短所
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- 手術後はある程度の痛み、腫れを伴う
- 手術後は歯の固定が必要となり、手術した側で噛むこともある程度制限が加わる
- 歯肉の治癒に3〜4週間かかる
- 費用
- 15万(税別)