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むし歯治療後に気をつけたい「2次う蝕」とは?

2024年12月23日

歯科治療を受けた後も、再度むし歯が発生することを「2次う蝕」といいます。2次う蝕は、治療した歯の詰め物や被せ物の隙間からむし歯菌が侵入し、再びむし歯が進行する状態です。今回は、2次う蝕の主な原因や予防方法についてご紹介します。

 

  • 2次う蝕の原因

2次う蝕の原因には、主に以下の3つが挙げられます。

 

・補綴物の劣化

詰め物や被せ物(補綴物)は、時間の経過とともに劣化していきます。口腔内は温度や湿度が変動しやすく、また食べ物や飲み物の酸や糖分の影響を受けやすいため、補綴物の接着部分が少しずつ剥がれて隙間が生じることがあります。この隙間からむし歯菌が侵入し、2次う蝕が進行する原因となります。特に、保険診療で用いられる金属製の補綴物は劣化しやすい傾向があり、長期間の使用で破損したり隙間ができやすくなります。

 

・治療精度の低さ

歯科治療の精度が低い場合、詰め物や被せ物が歯にぴったりとフィットせず、わずかな隙間ができてしまいます。この隙間にはむし歯の原因となる細菌が入り込みやすく、2次う蝕のリスクが高まります。

 

・不十分なプラークコントロール

日々のセルフケアでプラークコントロールが不十分であると、補綴物の周囲にむし歯の原因となる細菌が増え、再度むし歯が発生するリスクが高まります。特に補綴物の周囲は汚れがたまりやすく、歯磨きが行き届かないことがあります。

 

  • 2次う蝕を予防するためには

2次う蝕の予防には、以下のようなポイントを心がけることが大切です。

 

・定期的な歯科検診

詰め物や被せ物の下でむし歯が再発している場合、肉眼ではむし歯を発見できません。定期検診を受けてレントゲン検査を行えば、補綴物の状態やむし歯の有無を早期に確認できます。劣化した補綴物は、早めに修復や交換を行うことで、2次う蝕のリスクを抑えることができます。

 

・高精度な治療を受ける

精度の高い補綴物を装着することで隙間が生じにくくなり、2次う蝕の予防につながります。補綴物にはセラミックやジルコニアなど、劣化しにくい素材を検討すると良いでしょう。

 

・毎日のプラークコントロール

歯ブラシだけでなく歯間ブラシやデンタルフロスを活用して、補綴物の周りも含めたプラークコントロールを徹底することが必要です。毎日念入りにケアを行いましょう。

  • まとめ

2次う蝕は補綴物の劣化や治療精度の低さ、不十分なプラークコントロールが主な原因となります。日頃から定期的な検診や適切なプラークコントロールを心がけ、2次う蝕の発生を防ぎましょう。

歯ブラシ、定期的に交換していますか?

2024年11月13日

毎日使う歯ブラシは清潔に保ちたいですよね。使った後の洗浄、保管の方法や交換時期についてご紹介します。

 

  • 歯ブラシの洗い方

お口の中には数えきれないほどの細菌が棲んでいるので、そこで使った歯ブラシにも多くの細菌や汚れが付着しています。次に磨くときにも清潔に使えるよう、正しく洗浄することが大切です。歯ブラシは、強めの流水下で様々な角度から洗い流すことで汚れを満遍なく落とすことができます。

 

  • 歯ブラシの保管

洗った歯ブラシを濡れたまま保管していませんか?せっかく洗った歯ブラシに水滴がついたままになると、乾くまでの間に雑菌が繁殖してしまいます。濡れている状態の歯ブラシは、清潔なタオルもしくはキッチンペーパーなどで水気をふき取ってから保管します。また、自分以外の人と同居している場合は他の人の歯ブラシと触れ合わないように保管することも大切です。別々の歯ブラシスタンドやコップに立てるようにしましょう。

 

  • 歯ブラシはいつ交換する?

歯ブラシをしっかり洗って正しく保管していたとしても、毎日使用しているとどうしてもブラシの毛が劣化したり多少の雑菌が繁殖してしまいます。1日3回歯ブラシを使う場合であれば、長くても1カ月に1回は歯ブラシを交換したほうがよいでしょう。歯ブラシを毎日つかっていくと、徐々に毛先が広がってきますが、その状態では歯の表面にブラシの毛先がしっかり当たらず、効率よく汚れを落とすことができなくなります。したがって、もし1カ月経っていなくても歯ブラシの毛先が開いているようであれば、交換したほうがよいでしょう。もしあまりにも毛先が開くのが早い場合は、磨く際に力を入れすぎているのかもしれません。適度な力で磨けているか歯科医院でチェックしてもらいましょう。

歯ブラシは毎日使うものなので、清潔に保つためには正しく洗浄、保管をし、適切な時期に新しいものと交換することが大切です。毎日の丁寧な歯磨きやセルフケアで、お口の健康を守っていきましょう。

歯の詰め物と被せ物は何が違う?

2024年10月15日

歯の治療を受ける際に「詰め物」と「被せ物」という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。これらはどちらもむし歯や歯の損傷を修復するために使用されますが、具体的にどのような違いがあるのでしょうか?今回は、詰め物と被せ物の違いについてご紹介します。

 

  • 詰め物(インレー)

詰め物は、むし歯などで削った部分を埋めるために使用される補綴物の一種で「インレー」とも呼ばれます。治療範囲が小さいため、比較的短時間で治療が完了します。

詰め物の材料にはコンポジットレジン(樹脂)、金属、セラミックなどがあり、それぞれの材料に応じて見た目や耐久性が異なります。セラミックやコンポジットレジンを使用した詰め物はもとの歯の色とほとんど同じで、見た目が非常に自然です。コンポジットレジンや金属(銀歯)を使用した場合は健康保険が適用されますが、セラミックやハイブリッド樹脂の場合は自由診療となります。

 

  • 被せ物(クラウン)

被せ物は、歯の大部分が損傷している場合や、根管治療(神経を抜く治療)後に行われる補綴処置です。「クラウン」とも呼ばれます。被せ物は歯全体を覆う形で製作され、歯の形状や機能を回復させる役割を果たします。被せ物の材料には、金属、セラミック、ハイブリッドレジンなどがあり、材料の選択によって保険適用ができるか自由診療になるかが決まります。

  • 詰め物と被せ物の使い分け

詰め物と被せ物の使い分けは、治療範囲の大きさによって決まります。そのため、患者様ご自身でどちらがよいかを選ぶことはできません。治療を進めていく中で、歯科医師がどちらの補綴物を作製するか判断していくことになります。治療範囲が狭ければ詰め物で十分ですが、失った歯質の量が多い場合や歯の強度が失われた場合には被せ物が必要になります。

 

  • まとめ

今回は、詰め物と被せ物の違いについてご紹介しました。詰め物と被せ物はどちらも歯の損傷を補修するために使用されますが、その役割や適用範囲は異なります。いずれの場合も、できるだけ早めに適切な治療を行うことが大切です。むし歯がいつの間にか進行していたということにならないよう、定期的に歯科医院で検診を受けましょう。

 

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